自己評価は、人材育成の原点?!(人事評価シリーズ16)
2018年09月23日
人事評価制度では、上司評価(他者評価)が賞与や昇給等の処遇に使われるため、
自己評価は軽視されがちなのですが、人材育成が目的であるならば、
自己評価がしっかりできる人材を育てることが大切だと思うのです。
そこで、そもそも「自己評価」とは何ができることなのかを考えてみます。
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自己評価とは…
☆ 自分の得意・不得意を認める行為
☆ 求められる役割、行動に自分を照らし合わせる行為
の2つのことをすることだと思います。
要は、自分ができることとできないことを振り返ることと、組織の中での自分の役割に対して、
どこまで到達している状況なのかの自分点検作業です。
ここがしっかりできていれば、自己点検の結果、次に何をすべきかを自分で考える、
もしくは自分で考えられないのであれば、上司や周りに相談してみるという次の行動に移れるわけです。
とはいえ、自己評価が必ずしも正しいとは言い切れない子こともあります。
自分はよいと思っていても、周囲は「それは違うよ」という声を聴いてみることも必要です。
それが、上司評価(他者評価)です。
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人事評価制度が嫌われる理由の一つに、
上司評価(他者評価)と自己評価が食い違ったときの嫌な気持ちになってしまうことがあります。
では、他者評価はどのように受け止めればいいのでしょうか。
まずは、冷静に受け止めてみることです。実は、他者評価のマイナスな評価は、
「自分が気付いていない自分」であり、より自分を高める材料となるはずなのです。
「へぇ~私ってそう見られることもあるんだな・・・」という受け止め方でいいのです。
自分を少し離れた場所から見るイメージです。
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上司評価(他者評価)を活用しつつ、自己評価も正しく行える人材、組織にたくさんいてほしいですね。
さらに言うならば、自己評価が正しくできるとは、次のことができる人だと思います。
1.組織における自分の立場、役割を認識できている
2.立場、役割を踏まえ、自分がやるべき仕事を選択し、実践できる
3.実践するための知識や技術がある、もしくは習得しようと自分で努力している
4.実践した結果、できていることとできていないことを区分できる
5.4.の結果を踏まえ、次にやるべきことを選択し、行動する
自分の強みと弱みを受け止め、弱みをカバーするために何をすべきか、
強みを使って何ができたのかを踏まえ、次へのステップを考えらえる、
自分の高め方を知っている、自分の問題を自分で解決できる、
というのが正しい自己評価だと思うのです。
1.~5.までのことができるスタッフ、皆さんのチームにどのぐらいいらっしゃいますか?
人事評価制度において、自己評価は人材育成の原点だと思いませんか?