評価項目は、組織の期待値でありモデル(人事評価シリーズ8)
2018年08月22日
皆さんの組織の人事評価表、どのような項目で構成されているでしょうか。
仕事の質、仕事の量、知識、技術、規律性、責任感、コミュニケーション力、理解力、指導力・・・など、
それなりに多くの項目で構成されていることと思います。
一方で、評価者からは、こんなにたくさんの項目を評価するのは大変!という声が聞かれるのも現実・・・
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実はこの評価項目、やみくもにたくさん並べられているわけではありません。
人事評価表の項目は、その組織のスタッフに「こうあってほしい!」という希望、
「こんなことができるスタッフになってほしいな」という期待値が込められているのです。
更に、その希望や期待値は、社会人として組織人として、仕事をする上でバランスよくいろんなことを
身につけてほしいという項目で構成されているのです。
要は、組織の「できるスタッフモデル」といったところでしょうか。
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一般的に、人事評価表は、次の3つ区分で各項目が設定されています。
①与えられた仕事、役割が正しく実践できているか(「成績評価、業務成績評価」などと言われます)
⇒ 評価表の項目では、「仕事の質」、「仕事の量」、「役割の遂行度」など
②仕事をするときの態度や姿勢、意欲は一生懸命さが行動に表れているか(「行動評価、情意評価、勤務態度評価」などと言われます
⇒ 評価表の項目ではい、「規律性」、「責任感」、「積極性」、「協調性」など
③仕事をするときに必要な知識や技術、スキルが身についているか(「能力評価」などと言われます)
⇒ 評価表の項目では、「知識技術技能」、「理解力」、「伝達力」、「コミュニケーション力」、「情報処理力」など
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①、②、③のことがすべてできるスタッフがいたらどうでしょうか。
とてもバランスよくできるスタッフだと思いませんか?
①(業務実践が○)、③(スキルが高い○)が、②(態度や意欲がよくない×)・・・も問題です。
よくあることですが、スキルも高く、自分の仕事はしっかりとこなすのですが、他者との協力(協調性)ができなかったり、
規則やきまりをないがしろにする(規律性)のであれば、共に仕事をする仲間としては難しいと思いませんか。
①(業務実践が○)と②(態度や意欲がよい)が、③(スキルが低い)・・・も問題です。
スキルが低いということは、とりあえず仕事を終わらせることができたとしても、仕事をする上での知識や技術がなく、
根拠を持って仕事に臨んでいないことになります。
特に医療の現場では、業務実践の元である知識や技術は必須のことであり、それが疎かになっていることは、
いずれ事故を招きかねないという危険性があるからです。
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まずは、皆さんの職場の人事評価表の項目を改めて確認してみましょう。
人事評価表は、組織が自分に求めていることなのだという意識、認識を持つこと、とても大切だと思います。