リーダーの育つ環境
2019年09月24日
先日、あるトップとの雑談。そのとき改めて「そうだよなぁ~」と実感したことがありました。とっても納得したお話でした。
それは、「リーダーが育つ環境がある」です。
リーダーは、備え持ったものがあっての”資質”は大切だと思います。要は、向き不向きといわれる「適性」です。よく言われることですね。
それと、正しい判断・決断ができる力、コミュニケーション力、わかりやすく伝える力、先を見据える力など、経験が培ってくれた「スキル」も大切です。経験こそリーダーの宝であり、より困難な経験をすればするほど、将来に役に立つことが増えると思います。
しかし、この2つがあっても、”置かれる環境”がなければ、それを発揮することができないですし、リーダーとして磨かれないのではないかと思うのです。
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その「置かれる環境」には2つあるのではないかと思います。
一つ目は、優秀なメンバーが少ないチームです。
優秀なスタッフは、①自分の置かれている立場を理解していないる、②立場に応じた仕事を自分で探して実践できる、③必要な知識・技術を自分で身に着ける方法を知っている、④実践している仕事がうまく進められているかを自ら他者に確認することができる、⑤そこで指摘されたことは積極的に取り入れてよりよいことが大切であることを理解し、改善することができる人です。
つまり、放置しておいてもしっかり仕事をしてくれるスタッフです。そういうスタッフが多いチームは、お互いのことも気にしながら仕事をするので、手がかからないことが多いため、リーダーの役割はわずかな”要所要所”を押さえておけばいいぐらいになってしまいます。なかなか、リーダーが活躍できる場面が少なく、困難な環境を経験する機会が提供されない。これでは、リーダーとしての経験を重ねることが難しい状況になります。
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二つ目は、試される機会です。
これはリーダーを育てる上司によります。リーダーを育てようとする上司は、リーダーが上司に判断を仰ごうとすると「君ならどうする?」と尋ねます。それに回答すると、「次はどうする? そのあと誰に連絡する? もしこうなったらどう対処する?・・・・・」のようにいろんな場面を想定させて、”バーチャル対応”を確認します。これは、リーダーに対する危機管理で、これがまさに”リーダーを育てるOJT手法”だと私は思います。
起こるかわからないことを想定させることで、いざというとき単独で判断できる力を身に着けること、まさに「試される機会」です。
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この2つのことがあって、リーダーが育つのではないかと思うのです。
持ち前のスキルと経験をもっともっと発揮できる環境を整えることも、組織の役割であり組織の存続であること、今一度、リーダー育成の環境を点検してみてはいかがでしょうか。