スタッフ面接4つの目的(人事評価シリーズ22)
2018年12月20日
スタッフとのコミュニケーションの量、足りていますか?
日常業務で話すことと言えば、病院・介護施設であれば、患者さんや利用者さんのことが話題でのコミュニケーションでしょう。そういう意味では、情報のやりとりが不十分ですとケアの質の視点で、十分にしなければいけないことだと思います。
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しかし、スタッフとのコミュニケーションはそれだけではありません。スタッフは不安なく仕事ができているのだろうか、嫌々ながら仕事をしていないだろうか、本当はいい提案があるのに言えずにいるのではないか等々、スタッフが仕事をする上で、自分自身の仕事のあり方、向き合い方をどう考えているかを知ることはできているでしょうか。
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そこで定期的に行ってほしいのが、スタッフ面接です。評価制度を行っている組織では、目標設定面接やフィードバック面接があります。この面接は、制度を運用することを目的にしているのではなく、上記のように「スタッフが考えていることを知る」というねらいと、組織の側がスタッフに期待すること、知らせておいた方がいいことなどの情報提供のねらいがあります。
そこで改めて、スタッフ面接のねらいを整理してみましょう。
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(1)上司とスタッフの円滑なコミュニケーションの場
① スタッフの仕事や仕事への考え方について、率直に話し合おう!
② 日頃、ゆっくり話せないことなど、スタッフの話を聞こう!
③ 目標や人事評価の結果を話し合うだけが面接ではありません!
スタッフとのコミュニケーション(意思疎通)をとることが面接!
(2)目標、挑戦したいこと、担当業務を明確にする場
① 目標設定面接では、スタッフの目標、日常業務の担当をしっかり話し合おう!
② 担当業務は、誰が、誰と、何をするのかを明確にして、曖昧なままにしておかないようにしよう!
③ 面接時にスタッフから提案された目標は、できるだけ尊重し、挑戦させよう!
④ スタッフへの期待を示し、自信を持たせよう!
(3)組織の年度目標、部署の目標、現状の緊急課題など情報を共有する場
① 今年度の目標が設定された理由、背景をスタッフに伝えよう!
② 組織目標に、スタッフがどのように関われるかを丁寧に話し、協力を得よう!
③ 組織が今、どんな課題に直面していて、スタッフが一組織人として何ができるかを一緒に考え、スタッフの個人目標に反映させよう!
(4)仕事を通じて、ワークライフバランスを話し合う場
① 目標だけでなく、病院の一員として、職業人として将来の自分をどのように描いているのか、スタッフの考えを聞こう!
② 仕事を中心に、家庭、地域活動(ボランティア活動など)までをも含めた広い意味でのキャリア(ライフキャリア)の考えを聞こう!
③ スタッフのワークライフバランスについて話し合おう!
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スタッフ面接は、「スタッフを知る」、「スタッフに興味をもつ」こと(スタッフ一人ひとりの情報収集)だと思います。チーム運営上必要なことです。
公平なスタッフ育成、公平なチーム運営の手段として、面接にどんな効果があるのかを認識した上で実施するとより充実したスタッフコミュニケーションが生まれるのではないかと思います。