「どうして私がするんですか?」~世代間の違いから生まれることば~
2018年11月23日
最近、職場での世代間ギャップを感じるという相談が多くなりました。
「それって、今に始まったことではないですよね」という声もあると思いますが、
事実、それを切に感じること、それによる支障がこれまでよりも多く発生していることが考えられます。
よく耳にするのが、このセリフ。
「どうして、その仕事を私がするんですか?」
部下に仕事の指示をすると、こういう返答をする若年層が増えているというのです。
はて?!?!
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この返答を聞くと…「え?!この仕事をしたくないってこと?」というように”拒否”しているという
捉え方をする管理職、先輩もいるかもしれません。
私もどちらかというと、そう捉えていたタイプでした。
しかし、実は拒否しているということではないようなのです。
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私の世代(おおよそ想像つきますよね笑)は、受けた教育は、いわゆる「暗記世代」。
「とにかくそのまんま覚える」、丸覚えで、その背景に何があるのかなど、
あまりこだわることはありませんでした。
覚えたことが試験に出て、合格したら入学できました。
「覚えなさい」、「わかりました」、「覚えたことが試験に出て、合格できました」という
成功プロセスが成立していた時代です。
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では、「どうして、その仕事を私がするんですか?」世代はどうでしょうか。
これから社会に出始める?私の娘(女子高生)の教科書やノートなどをみると、
「なぜ、このような結果になったのか」とか、「あなたは、これに対してどのように考えるのか」などのように
理由(原因)を考える、自分の意見をきちんと言うといったことが多いと感じます。
2021年から導入される大学入試方法も、「思考力・判断力・表現力」が問われる問題に変わるという報道を観ました。
「どうして、その仕事を私がするんですか?」は、純粋に自分がその仕事をする理由をきくことによって、
どのようなスキルが身につくのか、急ぎだからなのか、とにかく理由を訊くことは仕事をする動機として
当たり前として必要な情報なのだと思うのです。
受けた教育の違いがこの返答になっているように思うのです。
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どの世代も異なる世代の人たちと交わって、社会が形成されています。
自分の世代が当たり前ではなく、異なる世代が生きてきた社会背景や教育課程を知ることで、
その世代を理解して付き合うことができるということ、改めて考えてみませんか?