日本赤十字社の医療倫理研修会で講義~活動報告61
2024年12月18日
10月に日本赤十字社の医療倫理研修会で講義の機会をいただきました。
全国の赤十字病院の皆さんが本部にお集りになり、2日間にわたって開催される研修です。
3年前から毎年ご依頼いただいております。
私が担当したのは、「アンガーマネジメント」。
患者さんへの対応で、イラっとしたときに、冷静に判断して対応するためのアンガーマネジメントの活用をお伝えいたしました。
ただ、アンガーマネジメントは、あくまでも怒りの感情を上手に表現することであって、「上手に」を
どのように伝えるかが次に必要なスキルです。
伝える内容、理解・納得できる伝え方や話し方、態度も併せて実践する必要があります。
そのためには、アンガーマネジメントだけではなく、伝え方(交渉術)や叱り方(注意の伝え方)、ハラスメントの知識や最新情報も組み合わせて身に着けておくことが大事とお伝えいたしました。
一方で、イラっとした感情を自分の中に閉じ込めてしまう(我慢)人は、ストレスマネジメントも更に必要なスキルであることもお伝えしたところです。
患者さんへの対応だけではなく、職場の職員同士でも上手に自分の意図するところを上手に伝え、メンバー同士や多職種が協力しながら、よりよい医療を提供するという意味では、「医療倫理」の枠組みは、患者さんに加えてよりよい職場づくりも含まれるのではないかと思います。
職員同士のイライラ感情のぶつかりが、患者さんへ影響するのは明らかです。
そのためにも、まずは職員同士のイライラ感情の「感情」を表現するのではなく、イライラ感情の元になっていることを、上手に表現すること。これがアンガーマネジメントなのだと思います。
日本赤十字社の研修事務局の皆様、お世話になりました!