評価が厳しい人、甘い人(人事評価シリーズ15)
2018年09月17日
評価は、人の頭の中にあるものさしの付け合わせ作業です。
目に見えないだけに、客観的な基準などをたくさん用意して、
できるだけものさしのメモリ合わせをするわけですが、
それでも評価者と被評価者の食い違いは出てきてしまいます。
食い違いの原因の一つとして、評価者が仕事に対して、厳しめの人なのか、甘めの人なのかが
評価結果に反映されるということがあります。
では、厳しめと甘め、どちらのタイプなのかを振り返ってみませんか?
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◆◇◆ 評価の厳しさ甘さの傾向、事象~こんなことになっていませんか?~ ◆◇◆
👉厳しめの人
☑ スタッフのモチベーションが低い
☑ スタッフをほめることが少ない
☑ 日常から注意することが多い
☑ 全体的に評価表の評価結果が低すぎる(低い評価が部署全体の3~4分の1程度ある)
⇒ これは、評価結果が低い項目が多いということは、部署運営においてもミスが多かったり、
トラブルが多かったりと仕事全体が上手く進んでいないということですが、実際はどうでしょうか?
👉甘めの人
☑ やってはいけないことを明確に伝えられない
☑ スタッフに注意すべきときに注意できないことがある
☑ 評価結果のフィードバックで単刀直入にマイナス評価を伝えられていない
☑ 全体的に評価表の評価結果が高すぎる(高い評価が部署全体の3~4分の1程度ある)
⇒ 厳しめとは反対に、個々の評価結果がよいということは、部署全体もいい成果が出ているはずですが、
実際はどうでしょうか?
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では、厳しめと甘めのそれぞれのタイプの評価者、部署運営にどのような影響が出ているのでしょうか。
◆◇◆ 厳しめと甘めの弊害 ◆◇◆
👉 厳しさの弊害
* 認められないことによる不平・不満が出る
* 指示待ち状態に陥る、指示されたことしかしない
* 常に張りつめた職場の雰囲気である
* 個々のマイナス面を指摘しあうようになる
👉 甘さの弊害
* 小さなミスが発生しやすい
* 自己判断をするスタッフが増え、仕事の進め方に支障が出る
* 職場の雰囲気はよいが、仕事のけじめがない(だらだら残業など)
* 個々のマイナス面をお互いで許しあってしまう
さて、評価者のみなさんはどちらのタイプでしょうか。
どちらのタイプというよりも、どちらよりの評価をしている傾向にありますか?
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いずれにしても、弊害を防ぐためにも、対策が必要です。
次の対策によって、弊害を少しでもなくすることができると思われます。
〈対策①〉評価の基準を理解、把握しているか再度確認すること
⇒ 厳しめ、甘めともに、”自己基準”で評価している可能性が高いです。
所属する組織の基準を見返してみましょう。
〈対策②〉一つ一つの評価項目について、出来たことと出来ないことの両方を思い起こすこと
⇒ 厳しめ、甘めに偏りがちな人は、出来るか出来ないかの片方で考えがちです。
両方の側面でスタッフを観ることも必要です。
〈対策③〉他部署の評価者と評価結果の情報交換をすること
⇒ 客観的な視点を持つために他部署の同じ経験年数・ラダーのスタッフで評価結果を比較してみましょう。
迷ったら情報交換で、自分の評価基準が厳しいか甘いかの確認の機会を作ることです。
そろそろ30年度上期の評価時期になりました。
自分のタイプ、振り返ってみませんか?